こんにちは!TechTreckのふりっつ(@techtreckMK)です。
1年でいちばん楽しみにしているコーヒーの祭典、SCAJ2026の2日目(10/15)に参戦してきました! 朝イチのラテ行列から、気になっていた新製品、そして会場で出会った「伝説のバリスタ」まで、今回もたっぷりの写真とともに振り返ります。事前ガイド(SCAJ2026とは?チケットと見どころ)で「ここを見に行きます」と書いた答え合わせもしますので、ぜひ最後までどうぞ。
まず大事なお知らせ:SCAJは2027年はお休み、次回は2028年秋
先に重要な情報から。SCAJは2027年は開催されず、次回は2028年の秋に開催予定です。その代わり、2027年のゴールデンウィーク期間中(4月28日〜5月1日)に、同じ東京ビッグサイトで「ワールド オブ コーヒー東京 2027(World of Coffee Tokyo 2027)」が開かれます。
この中ではワールド バリスタ チャンピオンシップ(WBC)の世界大会も行われ、日本での開催は約20年ぶりです。「次のコーヒーイベントはいつ?」と思った方は、ぜひこちらを予定に入れておきましょう。
当日の動き:9:30到着、10:05入場
ふりっつは9時半に会場へ到着し、10時5分ごろに入場しました。初日の様子をSNSでチェックしていたので、まずはMTPAKのコーヒーパックのミニパッケージガチャを狙って整理券の列へ……と思ったのですが、整理券は5分でなくなってしまい、残念ながら受け取れませんでした。人気のグッズやイベントは、開場直後に動くのが鉄則です。
ここからは、回ったブースを順番にご紹介します。
1階:BtoB企業ブース
会場の1階は、企業向けの商談がメインのBtoB企業ブースです。(BtoBは企業どうしの取引のこと。一般の入場者も見学できます。)
ガジア(Gaggia)|日替わりバリスタのドリンクと、戦利品のピッチャー

最初に向かったのは、フジ産業さんが運営するガジアのブース。ここでは日替わりでゲストバリスタがエスプレッソドリンクを提供していて、2日目はRed Stone Coffeeの赤石さん、続いてジェラードンのかみちぃ、JUKUCY COFFEEのトモヤ塾長…という順番でした。もちろん、朝イチで赤石さんのラテを飲むために並びました!



展示も充実していました。ガジアの製品だけでなく、WPMのラテアート用ピッチャー、世界大会でも使われているラテボウル、エスプレッソカップなど、カップ類がずらり。その中から、Red Stone限定の「シャープスパウト」のラテアート用ピッチャーを購入しました。(シャープスパウトとは、注ぎ口が鋭くとがった形のこと。細い線を描くラテアートに向いています。)

MTPAK|今年の目玉は「ディスクドリッパー」


コーヒーのさまざまなパッケージが並ぶMTPAKのブースでは、今年の目玉として1杯用のドリップ包装が展示されていました。従来のドリップバッグと違って、ドリッパーに近い形状で、本格的なコーヒーを淹れられるのが特徴です。手軽さと味わいの両立を狙った新しいタイプですね。
KOJI BARISTA

麹を使ったラテが振る舞われていたブース。甘みがやさしくて、健康にもいい。アーモンドミルクやオーツミルクのような第三のミルクとして期待されています。
【ノーマークで一番の驚き】中国発「BOOKOO」のスマートスケール


今回、完全にノーマークだったのに一番驚いたのが、中国のブランドBOOKOO(ブークー)です。グラインダーやコーヒースケールを扱っていて、特にスケールが素晴らしい出来でした。
- デザイン性が高く、機能も充実
- 最近のトレンドであるBluetoothでスマホと接続し、抽出の流量をグラフでモニタリング、履歴も管理できる
- 高精度で見た目もいいスケールといえばAcaia(アカイア)が有名でしたが、デザインはAcaiaと同等かそれ以上で、価格ははるかに安い
今後、コーヒースケールの分野で人気が出そうなブランドだと感じました。ガジェット好きの方は、名前を覚えておいて損はありません。
ロストロ|Lelitがずらり。ただし最新のMaraX3は展示なし




続いては、渋谷のカフェでも有名なロストロのブース。目玉は、イタリアの老舗エスプレッソマシンメーカーLelit(レリット)です。MaraXはノーマルのほか、ホワイトやブラックのカラー違い、フローコントロール(抽出中のお湯の流れの調整)をカスタマイズできる上位機種のロータリーポンプ式Bianca(ビアンカ)などが並んでいました。
ただし、一番見たかった最新のMaraX3(フローコントロール機能「Pagaia」搭載)の展示は、今回はありませんでした。残念……! MaraX3についてはこちらの記事で価格の動きを考察しているので、気になる方はあわせてどうぞ。
ノグコーヒーロースターズ|Manus Sは「ひっそり展示」

お目当ては、韓国のエスプレッソマシンEl Rocio Manus S。ところが、今回は大々的な展示はなく、最新グラインダー紹介の隣に、デモ機としてポンと置かれているだけでした。ここも少し肩透かしでしたが、日本でも少しずつ知名度が上がってきている証拠かもしれません。比較記事はLELIT Mara X vs El Rocio Manus Sをどうぞ。
ラッキーコーヒーマシン|La Marzoccoの巨大ブース


大手企業の巨大ブースといえば、やはりラッキーコーヒーマシン。主力ブランドはLa Marzocco(ラ・マルゾッコ)です。業務用の2連・4連マシンのほか、家庭用のLinea Mini(リネア ミニ)やLinea Micra(リネア マイクラ)も数多く展示されていて、整理券を配布してのLinea Micraでのラテ抽出体験もありました。(体験の様子は、のちほど詳しく書きます。)
Weber Workshops|Appleを思わせるデザインの理由





ブランド名のとおり、創業者のWeber(ウェーバー)さんが立ち上げたブランドで、グラインダー、ポルタフィルター用のフィルターバスケット、ブラインドシェイカーなどを扱っています。デザインがとにかくスタイリッシュで、どこかAppleを思わせるのですが、それもそのはず。ふりっつの認識では、創業者はもともとAppleのデザイン開発部門にいた方で、iPod nanoの開発に関わっていたとのこと。商品にもAppleのデザイン哲学が感じられます。
% ARABICA|BtoBの1階ブースで、業務用の豆を卸す


「%」マークで有名なARABICAは、今回SCAJの1階ブースでの出店でした。つまり消費者向けではなく、カフェやコーヒー店に向けた豆の卸売の宣伝が中心です。同じブランドでも、場所によって「誰に向けた展示なのか」が違うのが面白いところです。
R&D ESPRESSO LAB|Profitec 4台+新機種、Pesadoもフルラインナップ




R&D ESPRESSO LABは、ポストコーヒーに次いで2番目に大きなブースを構えていました。取り扱いのエスプレッソマシンはProfitec(プロフィテック)で、今回は4台が展示され、どれも10%引きほどの特別価格で販売されていました。まだ未発売の新機種「Profitec Move」も展示されています。


さらにR&Dエスプレッソは、Pesado(ペサド)の代理店としても有名です。Pesadoは、58mmのポルタフィルターに合う高精度なコーヒー周辺器具のブランドで、こちらもフルラインナップで見ることができました。
Acaia|新作ミルクピッチャー「NOVA」は“楕円形”


これまでコーヒースケールで有名だったAcaiaから、新作ミルクピッチャー「NOVA」が登場しました。通常のハンドル付きではなくハンドルレスで、最大の特徴は楕円形であること。この形のおかげで、ミルクが縦方向に大きく渦を巻き、攪拌(かくはん)が起きやすく、ミルクの甘みを最大限に引き出せるという設計です。事前ガイドで気になっていた新型ピッチャーの正体は、これでした!
STTOKE|こぼれないタンブラーは、カフェの“名入れ”に強い


「絶対にこぼれないタンブラー」として有名なSTTOKE(ストーク)もブースを構えていました。カフェごとにデザインのカスタマイズやレーザー加工に対応してくれるので、オリジナルタンブラーを販売したいカフェにはぴったり。機能性とデザインを両立したブランドです。
フィンランドのオーツミルク|シルキーで飲みやすい



ミルクの代わりになるドリンクとして、アーモンドミルクなどいろいろありますが、昔から根強い人気なのがオーツミルク。フィンランドのオーツミルクブランドが、オーツミルクのラテを飲めるコーナーを出していました。このブランドのオーツミルクはとてもシルキーで飲みやすく、甘みもしっかりしています。健康面とおいしさを両立したブランドだと感じました。
Brew Bar|毎日1時間ごとにブリュワーが交代



通りがかりに立ち寄ったのがBrew Bar。毎日1時間ごとに日替わりでさまざまな方がハンドドリップコーヒーを淹れてくれる、無料の体験スペースです。プロの抽出を間近で見られるのは、SCAJならではですね。
TIMEMORE|超小型スケール「Black Mirror Dot」がSCAJ先行発売


中国発の新進ブランドTIMEMORE(タイムモア)の目玉は、モニター(表示画面)が一切ない超小型スケール「Black Mirror Dot」です。日本ではまだ発売前の商品ですが、SCAJで特別に先行販売されていました。
- 用意された在庫は2日間でおよそ70個。初日でほぼ売り切れ、ふりっつが訪れた2日目に残っていたのはわずか3個でした
- 正式販売は今年の年末〜来年の頭の予定。当面はブラックのみの販売です
- モニターがないので、スマホと連動して使うのが前提。流量や履歴を記録でき、豆をあらかじめ登録しておけば、挽き目(グラインドサイズ)による流量の変化もモニタリングできます。ベストな挽き目の管理に役立つというわけです


エスプレッソマシンの話題もありました。TIMEMOREが代理店契約を結んで昨年発売された「メラキ(Meraki)」は、グラインダーとエスプレッソマシン、スチームが一体になったタイプでした。今年は、TIMEMOREがオリジナルのエスプレッソマシンを発表しています(日本未導入)。
- グラインダーは非搭載で、ごく一般的なエスプレッソマシン+スチームの構成
- 最近のトレンドである3〜4気圧でのプリインフュージョン(抽出前に粉をじんわり湿らせる工程)機能を備える
- 抽出圧は6〜9バールで調整可能
- 抽出口の下にスケールを内蔵していて、設定した抽出量を電子制御で測る機能もあるものと思われます
ラッキーコーヒーマシンで「伝説のバリスタ」に会えた




ラッキーコーヒーマシンのブースに戻って、La Marzoccoの業務用マシンを見ていたときのこと。エスプレッソやカフェラテを3人のバリスタがサーブしていて、そのうちの1人が、なんとカフェロッソ(島根県)の門脇さんでした。
門脇さんは、全日本バリスタチャンピオンシップで優勝し、2005年にはワールド バリスタ チャンピオンシップで世界2位。日本人の世界王者が誕生するまでは、日本人の最高位を持っていた、まさに伝説のバリスタです。島根でカフェ兼焙煎所「カフェロッソ」を運営されていて、弟さんもカフェを開かれている、有名な兄弟です。
ふりっつは社会人になって数年後、はじめてエスプレッソマシンを買ったとき、当時はわかりやすいエスプレッソの本がなくて、門脇さんの本を買って練習した思い出があります。まさかご本人にお会いできるとは思っていなかったので、本当に感激でした。目の前でラテを淹れていただき、ラテアートまで見せていただいて、味はもちろん最高においしく、胸がいっぱいになりました。
最近はSCAJに毎年来られて、La Marzoccoのブースでラテをふるまっているそうです。来年のSCAJはお休みですが、再来年に開かれたら、ぜひみなさんにも会いに行ってほしいと思います。
Linea Micraを体験:クラシックで、本当に“王様”の風格



その後、整理券が配られていたので、Linea Micra(リネア マイクラ)の体験スペースへ。La Marzoccoの家庭用でいちばん小さい(いちばん買いやすい)モデルです。最近の家庭用ハイエンド機は、パドルで流量を調整できたり、圧力を変えられたり、スチームバンド(蒸気の温度計)で規定の温度になったら止まったりと、多機能なものが増えています。それと比べると、Linea Micraはかなりクラシックでした。
- 流量調整はできない。パドルは「オン/オフ」を切り替えるだけ
- スチームのパワーは非常に強いが、特別な機能はない
- スチームワンドは曲がり方が独特で、長さも短め。大きめのピッチャーだと少し使いにくそう
- 価格は70万円前後とのこと
一般の人が気軽に買える価格ではありません。それでも、エスプレッソマシンの世界で長い歴史を持つLa Marzoccoは、ふりっつにとって「キング・オブ・キング」のような存在。これだけの価値があるのも納得です。
4階:BtoCエリアとコーヒービレッジ
4階は、一般の来場者向けのBtoCエリアです。約3分の2がコーヒービレッジで、全国のロースターやカフェがブースを出し、コーヒーを試飲して豆を買えます。SCAJはスペシャルティコーヒーの祭典なので、基本は浅煎りの豆が中心です。
気づいたポイントを2つ。ひとつは、ブースの電圧の都合でエスプレッソマシンを置くのが難しいため、ほとんどがドリップでの提供だということ。もうひとつは、たまに深煎りを出しているブースが意外と人気で、豆が売り切れているところもちらほらあったことです。残りの約3分の1は企業ブースで、昔は1階だけでしたが、最近はコンシューマー向け製品を出すメーカーが4階にも出展しています。
Varia|新グラインダーと、ポータブルエスプレッソ「Orbi」


4階の大きなブースといえばVaria(バリア)。昨年のSCAJにも出展していましたが、今年も新しいグラインダーが展示されていました。VS3より一回り大きいタイプで、SCAJ特別価格は10%オフ(元値は約89,000円とのこと)でした。VS3は、モーターが小さく、硬い豆を挽くと故障するという声もあったようですが、こちらはかなりパワフルなモーターになっていて、故障リスクも下がっています。カラーバリエーションも多く、金属削り出しのような質感がスタイリッシュです。






そして今年の目玉が、事前ガイドでも気になっていた「Varia Orbi」。端的に言うとポータブルのエスプレッソマシンです。
- エスプレッソからフィルターコーヒーまで対応。旅先でも自宅でも淹れられる
- 高圧での抽出ができ、高温での抽出にも対応
- ポルタフィルターはハンドルなしの58mm。E61マシンなど業務用と同じ規格なので、Pesadoなどのフィルターバスケット、58mmのタンパー、WDTツールも使えて、カスタマイズの幅が広い
- USB-Cで充電。デザインはVariaの最近の方向性を引き継いだ、ブラック・ホワイト・シルバー・サンド系のアースカラーなど約5色
- スマホと連動して、レシピをインストールすれば、有名バリスタのレシピどおりに抽出できる。プリインフュージョンの圧力と時間を自分で決めたり、最後に圧力を弱めて雑味を減らしたり、プロファイリング(圧力の時間変化の設計)も自由自在
- スチーム機能はなし。ラテを作るには、別にスチームの手段が必要
気になる価格は、SCAJ特別価格で88,000円。すでに予約を受け付けていて、発売は年明けごろの見込みです。正式発売後は2割ほど高くなり、10万円を超えそうとのこと。「ポータブル」とはいえ、これだけの機能が詰まった本格的なエスプレッソマシンなので、サイズはそれなりにあります。
KINTO|器を統一すると、お店の“統一感”が出る

KINTOのブースでは、コーヒー用のタンブラーや、グラス、カトラリーなどのテーブルウェアが展示されていました。非常におしゃれで、カフェを開く方が食器やカップ類をKINTOで統一すると、お店全体の統一感が出て、素敵なお店になりそうです。
ジャパン バリスタ チャンピオンシップ決勝を観戦




最後は、会場のステージでジャパン バリスタ チャンピオンシップ(JBC)の決勝戦を観戦しました。会場は大勢の人で、日本トップレベルのバリスタの技術を間近で見ることができました。
2026年の優勝者は、伊藤大貴さん。日本代表として、来年の世界大会に出場します。その世界大会こそが、約20年ぶりに東京で開かれる「ワールド オブ コーヒー東京 2027」(2027年4月28日〜5月1日、東京ビッグサイト)。地元・日本での開催とあって、ジャパンチームは相当な気合で、一丸となって取り組まれるのではないでしょうか。
事前ガイドの「答え合わせ」
| 事前に気になっていたこと | 実際はどうだった? |
|---|---|
| Lelit MaraX3(Pagaia)の実機 | 展示なし。MaraX、Biancaなどの既存モデルは展示されていた |
| El Rocio Manus S | 大々的な展示はなく、グラインダー紹介の隣のデモ機として置かれていた |
| Pesado関連 | R&Dエスプレッソが代理店で、フルラインナップを展示 |
| 新型ミルクピッチャー | Acaia「NOVA」=ハンドルレスの楕円形ピッチャーだった |
| Varia Orbi | SCAJ特別価格88,000円で予約受付中。発売は年明けごろ |
| TIMEMOREの新製品 | 超小型スケールBlack Mirror Dotを先行販売(初日でほぼ完売) |
| La Marzocco(ラッキーコーヒーマシン) | 巨大ブースでLinea Micraを体験。伝説のバリスタにも遭遇 |
まとめ:今年も最高に濃い1日でした






今年も内容がとても濃くて、コーヒーラバーとして1年でいちばん楽しみで、いちばん盛り上がるイベントを満喫してきました。ノーマークだったBookooのスケールにも驚きましたし、Varia OrbiやAcaia NOVAなど、新製品の実物を見られたのも大きな収穫です。そして何より、門脇さんにお会いできたのは一生の思い出になりました。
来年のSCAJがお休みなのは正直とても残念ですが、その思いはワールド オブ コーヒー東京 2027にぶつけます。ぜひ参加して、またみなさんに会場の魅力や面白さをお伝えできればと思っています。2027年4月28日〜5月1日のゴールデンウィーク、一緒にビッグサイトで会いましょう!
更新情報は、Xの@techtreckMKでもお知らせします。
※本記事は、ふりっつが2026年10月15日(SCAJ2026・2日目)に会場で見聞きした内容をまとめたものです。価格・発売時期・在庫などは当日時点の情報で、変更される場合があります。ワールド オブ コーヒー東京 2027の日程は、主催のSpecialty Coffee Association(SCA)の発表によります。


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